2026年6月7日しっとり雨の朝

雨、嫌いじゃない。いや、好きだなぁ〜。特にしっとり雨に濡れる緑を見るのは、大好き。落ち着く。そしてこの家に住んで居られる幸せをジワジワしみじみ感じいる。有難いなぁ。守られて居る感じがする。あれから7年、息子が10歳になる年にここに引っ越してきた。必死のパッチで生きてきた。悲しみや怒り、不安に飲み込まれそうになった事もあった。その度にこの家に癒された。雨の音、小鳥の鳴き声、風に揺れる葉音、桜吹雪、木漏れ日、息子のドタバタ走り回る姿…全てが私の固くなった心を温め、緩めてくれた。今年丙午年の私は、一ヶ月前の5月7日に還暦を迎えた。不安が無いと言えば嘘になる。80才までこの家のローンは続く。大阪市西区、地価はどんどん上がり、今売ればお金になるかも知れない。が、経済面より精神面が私と息子を助けてくれることをこの古い家が7年かけて教えてくれた。土の中に根を張る木のように、芽や枝葉を空に伸ばす前に時間をかけて根は暗闇の地中を手探りで深く深く根を張れるところまで伸ばす…。12階建の12階の部屋から築50年177戸の集合住宅の一階角部屋へ引っ越し、離婚に失業、ローン返済…と堕ちるところまで落ちて落ちぶれて落ち込むはずの私の心は「落ち着いた」のです。ホッと安心してやっと自分自身の足で人生を歩める!と静かな喜びの光が心に灯りました。「もう、何があっても大丈夫」「なんとでも成る」という変な自信と安寧。

あれほど怖かった「落ちるところまで落ちて落ちぶれる」という不安は、なんだったんだろう。きっと、心のままに正直に生きてなかったから。自分の喜び、悲しみ、怒り、に蓋をして上っ面だけ取り繕って自分以外の人に合わせて生きていたから。要は、自分の足で大地に根を張って立っていなかったわけだ。周りと波風立てないように上っ面だけ取り繕って生きるあり方は、殆どの日本人がしている生き方じゃ無いだろうか?自分が我慢すれば丸く収まる。しかし、蓋をした心は、肥溜めのように不満ガスを放ち、体も心も蝕む。静かな自殺行為だ。

「日本語」って腑に落ちるし、深い。この字「堕」、堕天使、堕胎、堕落…と良いイメージが無い。しかし、この漢字をよ〜く読み解くと「こざとへん」=丘という意味で、土の上に有る丘…、正に人間含め生き物が生きる場所(地球)な訳で。その当たり前の普通の在り方から、人間だけ、上を目指し、高いステータスを維持し続けるという不可能、不安定なあり方を選んでしまった訳よ。それを信じて疑わない人たちは、努力をし続ける人生が正しいと思い込み、それが出来ない人を「堕ちた」と蔑む空気感が出来上がった!?今の資本主義、競争社会だ。

日曜日、三度寝していた息子がワタワタ起きてきて、かかってきた携帯に「今起きた〜」と。電話の相手は、学校の仲良い友達だ。学校で撮影をする約束をしていたようだ。すでに30分遅刻していたが、友達は、「OK,OK〜、待っとくわ」と。我が息子より遠いところから電車に乗って日曜日に学校にやってきて、待たされた挙句、まだ、待ってくれるという友達の優しさに感謝、感激の母の私。昔の私だったら、約束を破った息子も、それを許す友達も、受け入れられなかった。世間がいう「ちゃんとした」狭い細い平均台のような土台に立ち続ける在り方から堕ちてしまう〜という恐怖に支配されて…。

ハァ〜、もう、やぁ〜めた!強制的に落ちるところまで堕ちたお陰で気付いた在り方、有難や〜。ステータス高め〜な人たちが暮らすタワーマンションを地べたの部屋から眺めても、全く羨ましいとも住みたいとも思わない。「ここがいい。ここがサイコー」と今ココに生きて居るだけで私は、満たされて居る。

母なる地球に抱きしめられて暮らそう。出来るだけ土に近いところで。私の故郷大原は、産屋の里。戦後まで竪穴縄文式住居のような産屋で母と生まれ赤子が暮らした場所。記録によると「ここでず〜っと暮らしたい」と願ったくらい母と赤子にとって穏やかな場所だったようだ。産まれ堕ちた場所、それは最高の場所。

ウマレル→産屋→ウブヤ→ウマヤ→馬屋→廐をgoogle翻訳で英語に変換すると[stable],[stable]を日本語に変えると「安定した」と出てくる。あらゆる言語もほぼ同じ。聖徳太子は、厩戸の王子と言われた。イエスキリストは、馬屋で生まれた。午年の私は、60年に一度の丙午。丙午の女の子は男を喰ひ殺すとオールドメディアで騒がれ、多くの女性は、堕胎した。母は勇気を振り絞り私を産んでくれた。大切に育ててくれた。我が息子出産の時、陣痛促進剤が打たれ、痛みと苦しみの中、お腹の息子の心音が元気に走り回る馬の蹄の音に聞こえた。今もこの家で息子は走っている。この家は私たちにとって産屋みたい。安心して定住できる場所。

雨は人を哲学的にする?いや、ただの妄想?これも楽しいの。満たされた静かな時間。全てに感謝。

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